外壁は3回塗りが基本です
ご存知とは思いますが、塗料は一回塗りではダメです。
女性のお化粧と同じように下地をしっかりと塗っておかないと、仕上がりが悪いばかりか、簡単に剥げ落ちてしまいます。
【下塗り塗料】
一番最初に塗るのが下塗塗料と呼ばれます。
下塗り塗料には下記のような種類があります。
●シーラー
下地と上塗りの密着性を高めるための塗料
●フィーラー
シーラーよりも厚めで下地の凹凸などを滑らかにして上塗り塗料が馴染みやすくします。
微弾性フィーラーといって弾性機能をもたせたもので、程度の浅いひび割れ(髪の毛のような細いもの)ならばふさぐことができます。
2~3ミリのような大きなひび割れには対応できませんので、別途コーキング剤等を使用しななければいけません。
●サビ止め塗料
文字通り、金属のサビ止めに効果があります。
シャッターボックスなどの金属部品の下地には使われますが、壁面にはあまり使いません。
【上塗り塗料分類】
●1液塗料
湿気などに反応しながら乾いていく塗料です。
最近は反応硬化型という硬化剤入りの塗料もあります。
●2液塗料
接着剤の2液タイプのように塗料が色部分と硬化剤部分に別れていて、塗る前に適切な比率で混ぜ合わせてから塗ります。
硬化中に雨に当たると硬化ができなくなり、塗り直しとなってしまうこともありますが、耐久性は1液タイプのものより優れています。
2液タイプは混ぜ合わせ比率が決まっていますので、秤を使って混合比を厳格に管理する必要があります。秤を持っていないような業者はNGです。
【樹脂塗料】
樹脂塗料にも種類があり、材質によって耐久年数が変わってきます。
我が家は、フッ素樹脂塗料で高価だけど耐久年数の長いものを選定しましたが、安価なものもありますので、用途によって選定してください。
●合成樹脂塗料
俗に言うペンキです。
乾燥時間が長く、耐久性も低いですが、安価なのが特徴です。
耐久性の目安 2~3年
●リシン
砂状になった塗料で、外壁に吹き付けて使います。
砂状の凹凸により下地の粗さを隠すことができます。
耐久性は低いですが安価です。
耐久性の目安 5~7年
●アクリル樹脂塗料
昔からある塗料で熱に強く、光沢感があります。
ただし、塗料の色の関係で不純物が多いと耐久性が劣る場合があります。
溶剤にシンナーを使用しますので強い刺激臭を伴います。
比較的安価で新築物件等に使われます。
耐久性の目安 5~6年
●ウレタン塗料
以前は外壁に使える高級塗料として有名で、密着性、耐久性、耐薬品性が高く非常の多く普及していました。
最近はシリコン樹脂塗料の価格が安くなってきたため、徐々に使われなくなっています。
耐久性の目安 7年ぐらい
●シリコン樹脂塗料
現在、最も普及している塗料です。
汚れがつきにくく、耐候性、耐水性、耐薬品性、耐油性に優れています。
製品数も多く、ウレタン塗料と同じぐらいの値段でウレタン塗料よりも長持ちします。
耐久性の目安 10年ぐらい
●フッ素系塗料
現在発売されている塗料の中では、最も耐久性に優れた塗料です。
汚れがつきやすく、シリコン樹脂塗料に比べると高価ですが、耐久性は長くなります。
耐久性の目安 12~15年
上塗りは、上記のような塗料を下塗り後に最低2回塗り(場合により3回塗り)することで耐久性の高い外壁となります。
ただし、シリコン樹脂やフッ素樹脂といっても品質に差がありますので、信頼のおけるメーカーの塗料を選定してください。
そのあたりは施工業者からアドバイスを貰うのが一番です。
見積もりを取るときに上記の内容を念頭にして打合せを行うと、法外な見積もりを出しにくくなると思いますので、消費者として得られた知識は大いに活用しましょう。
【外壁塗装工程】
一般的な外壁塗装の工程をまとめておきます。
①洗浄・・・・・藻やカビ、その他の汚れをしっかりと事前に落とす必要があります。
大抵は高圧洗浄を行います。
②下地調整・・・シーリングやひび割れの補修、サビ止め、窓の養生などを行います。
③シーラー下塗り・・塗料の密着性を良くするのと、表面を滑らかにして
上塗り塗装が密着しやすくします。
場合により下塗りも2回行うこともあります。
④中塗り。上塗り・・仕上げ塗料の②回塗り。場合により③回以上上塗りする場合もあります。
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